梅染格子着物「淡紅梅」は私が2回目の個展の際のメインの作品にした着物です。
修業時代に宗廣先生の仕事でこんな系統の格子があったのです。黄色系と茶色でしたが、色糸と地糸を混ぜ合わせた奥行きのあるものでした。
シンプルのようでいて、内容は凝った格子の紬です。
庭の豊後梅とヤマモモ、コチニールの赤を際に少し入れました。グレーも梅の鉄媒染のグレーです。
その後、仕立てて着ていたのですが、3年ほど前にその着物を解き、洗い張りして、引き継いでもらった作品です。その方からスマホで自分で撮られた画像を送っていただきましたのでご紹介します。
この着物の着姿は半巾帯の所にも入っていますのでそちらもご覧ください。
お母さまの小紋の着物に合わせるために買った無地の八寸を合わせてくださっています。
クリーム色の帯締めのは春に、また秋の着こなしには赤、黄色、緑の錦秋をイメージした帯締めを合わせています。
秋の装いでは帯揚げに白よりも少し色の入った、ベージュ系などが良かったかもしれません。白は強い色ですので、帯揚ばかりが目立たないよう、着物や帯に少し寄り添うとよいでしょう。