5月下旬の装い。
夏紬の着物に、藍の縞の半幅帯を取り合わせました。
絹糸を染める前には精練(繊維表面の膠質を落とす作業)をしますが、
工房で精練する際に、敢えて膠質を少し残した糸で織った着物です。
さらっとして張りがあり、少し透け感があります。
6月下旬に撮影。
少しずつ蒸し暑く感じてくる頃ですが
麻等を着るにはまだ早い、着物選びが難しい季節です。
この夏紬は盛夏だけでなく、この時分にも、
見た目も着心地も丁度良く感じられます。
この日は科布の帯を取り合わせました。
シンプルな微塵格子ですが、
糸の風合いが見ごたえのある飽きのこない帯です。
(着物・帯揚げ/中野作)